第1回日本先進矯正歯科学会学術大会にて講演してきました

2019年2月11日東京にて”矯正歯科医療における3D環境の重要性”という演題で講演してきました。

矯正治療においてこれまで、矯正治療の診断を行う場合、治療前のセファロX線写真、他のさまざまなX線画像や石膏模型から分析を行います。しかし、実際はそのセファログラムは1.1倍拡大された2次元のX線フィルムの頭部を正貌、側貌にわけて分析を行い、歯牙においては等倍の石膏模型から叢生量や上下顎の咬合関係を含め模型分析を行ってました。1997年に歯科界に3Dデジタル時代の扉が開き、歯科用コーンビームCTが発表された以降、海外ではX線画像診断も2次元から3次元へとシフトし、様々な角度から明確に診断ができるようになってきています。さらに数年前より3次元矯正歯科用ソフトが開発され、CT画像からの診断も可能となり、検査・診断の3D化で矯正歯科診断は大きく変わろうとしている。
  近年、オーラルスキャナー、模型スキャナーの進歩・開発も凄まじく、欧米諸国においては歯科医療におけるデジタル化は,急速に診療に導入されている。日本においては、未だに普及しつつあるレベルである。日本の矯正歯科界においても3Dデジタルの時代に突入しつつあり、徐々ではあるが3D環境に興味を持つ矯正医も増えてきているが、海外に比べ、未だに日本では適合や変形のおそれを考え導入を見合わせている人も多いのが現状である。
 当院でも6年前より顎変形症治療の診断にもCT画像を用い、シュミレーションソフトにて診断からopeの術式、骨の移動距離までを検討している。これにより2次元では考えられない情報が得られ、臨床に活用できることを実感している。

また、当医院では、通常の矯正歯科治療においても、口腔内スキャナーや模型スキャナーとCT画像を統合したバーチャル化により歯根を含む歯列データから舌側矯正歯科治療のセットアップモデルの作製、Alignersの作製も可能となってきている。
 今回、CT画像データ、スキャナーを用いた矯正治療について、講演しました。

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