上顎前突( 出っ歯)の矯正治療方法は、年齢によっても違いがあります。 それは、成長があるかどうかで全く違いがあるのです。成長は、徐々にゆっくり成長する時期と、急激に身長・体重の増加のある成長する時期とがあり、その時期を第二成長期といいます。成長期の場合は、下顎の成長を期待し、さらに成長を促します。遺伝的要因によってその量に差があります。(成長は、セファロ分析、遺伝的観察から予測します)。下顎の成長を期待し装置で促し結果、上下顎の差を少なくするのです。一般的の方は、上顎前突は、上顎が出ているから後退させると考えがちです。これは、ヘッドギアなどで上顎にかなりの力を常時(24時間)かけ続けなければなりません。子供場合、すべての歯が萌出するまで長期間付け続けなければなりません。途中で止めてしまうと後方の歯が萌出するする際に前方の歯を押し戻ってしまうのです。少しは、協力ある患者であれば後退すると思いますが一般的にには不可能なのです。(そこまで協力ある患者様に遭遇する事がほとどないのです)実際、期待ほど効果がてないのが現実的です。成人の患者様なら更に期待できないでしょう。しかし、ここ数十年、矯正用インプラントアンカレジを使用する事で可能な場合が出てきました。
成人の場合は、下顎の成長が期待出来ないので、上顎のみ又は上下顎の歯を抜歯し前方の歯を後退させ上顎前突(出っ歯)を改善ます。その際、前歯のみ後退するだけでなく臼歯も前方に移動してしまうのです。前歯を多く移動したい場合は、臼歯が前方に動かない様にするのですが方が、過去には、前述のヘッドギアを使用しますが、患者協力がない場合(ほとんど無いと思います)上顎前突が残ってしまうのです。現在、歯科矯正用インプラントアンカレジを使用する事で臼歯を全く移動させなく出来ますし、また、少しであれば臼歯を後方に移動出来ます。使用当初は、成人の患者のみ使用してましたが、現在は、永久歯萌出した段階で使用しています。学年的には、エッヂワイズ装置使用時期と重なる中学生から使用しています。歯科矯正用インプラントアンカレジを使用する事で素晴らしい結果を生むのです。歯科矯正用インプラントアンカレジについては、次回に詳しく説明致します。
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2014年9月16日~18日 アレキサンダー研究会30周年記念大会に参加致し、矯正用インプラント(アンカースクリュー)についてミニ講演してまいりました。ヤマダ矯正歯科は、十数年前より矯正用アンカースクリューを臨床に取り入れており、日本国内でも臨床に取り入れた早期の矯正歯科医院と思っております。臨床期間、症例数も多くその経験を若手の矯正医に、その成功の秘訣コツを講演させていただきました。今年3月にメキシコにて講演した内容と若手の矯正医が多いのでアンカースクリューの術式について講演致しました。若手の矯正医は、知識は十分知って話しやすかったです(^。^)しかし、経験が少ないためそこでのデモにはかなり興味頂きました。
講演して良かった。
2014年6月15日日曜日、大阪国際会議場グランキューブにて第22回日本成人矯正歯科学会大会が開催されました。私が、その学会大会の事務局長を務め運営を行っておりましたがやっと、大会を無事終了することが出来ました。診療時間でもこの大会の問い合わせなどの電話があり患者様には多大なる御迷惑おかけ致しました。ご理解いただけた患者様に感謝致します。本当やっと終わりました(^。^)
日本成人矯正歯科学会とは、http://www.jaao.jp/ippan/ippan-top.htmlのホームページを見ていただけたら分かると思いますが、成人歯科矯正治療を中心に研究、治療に研鑽する学会なのです。
ちなみに今大会は、大阪を中心に全国から600人近くの参加者、賛助会員36社と本当に大盛況
歯ブラシっていくらで買っていますか?
歯ブラシの購入価格が上がっているという報告ありました。
全体的に価格が上昇しているのではなく、使う人の意識が高くなり、より良いものを購入しているという報告が株式会社オーラルケアさんのチラシに掲載されていましたので引用させて頂きました。
下のグラフをご覧ください。
これは、家庭で使用する歯ブラシに関する一般向けアンケートの結果です。
歯ブラシに200円以上かけるという人の割合が、2005年以降の3年間でおよそ2倍に。
時代とともに、“いいものを使いたい”という傾向に変わってきているのがわかります。(Johnson&Johnson K.K. 1996-2008調べ)
世の中全体に良いもの志向が中心になってきています。歯ブラシにおいても例外ではありません。また、歯科業界全体で「8020運動」等を中心に、歯を大切にするという事が広がっていることも、一因として考えられます。
では、“お金をかけてもいい”と、思っているなかで、
どれだけの人がその歯ブラシに満足しているのでしようか。
…以前は、薬局で歯ブラシを買っていました。デザインが工夫されているものとか、“人間工学的に使い勝手がいい”とパッケージに書かれたものとか。多少値が張っても、よりよく磨けそうなものを選んでいたんです。ただ、そのうちのどれも特別使いやすいと思ったことはありませんでしたね」
こう話すのは30代の女性。
こだわりを持って歯ブラシを選ぶものの、
口に入れた途端その期待を裏切られることのほうが
多かったといいます。
歯ブラシは薬局だけでなくネットを含め色々なところで販売されていますが、自分にマッチした正しい歯ブラシを選んで頂く事が大切です。口の環境に応じて形状や磨き方に注意が必要なこともあります。
歯科医院で歯科医師やスタッフにどんな歯ブラシが良いですか?聞くことも大事です。
日本矯正歯科学会会員専用ページからダウンロードが可能になっている
「歯科矯正リーフレット」を使ってみました。
ページ構成は
- 正常咬合のページ
- 不正咬合のページ
- 歯並びチェックシートで構成されています。
正常咬合のページ
①前後のバランス
上下顎の大きさのバランスがとれている
前歯は上が下の2㎜程度前方にある
奥歯は1本に対し2本が咬み合っている
②左右のバランス
骨格が左右対称である
上下の前歯の真ん中が一致している
上の歯に下の歯の外側の山が咬み合っている
③上下のバランス
骨格的に上下の長さのバランスがとれている
上と下の前歯が2㎜程度重なっている
④スペース
歯が一列に並んでいる
歯が重なっているところや、すき間がない
となっています。ある程度のバランスがとれているならば(①から④まですべて兼ね備えている必要はない)正常咬合と判断しても構わないのではと思います。
不正咬合のページ
正常咬合と不正咬合をわかりやすく比較するために
①前後のバランス
②左右のバランス
③上下のバランス
④スペース、に分けていますので患者さんがセルフチェックしやすいと思います。
①前後のバランス
一般に、出っ歯や受け口と呼ばれています。上下の顎の大きさといった骨格的なバランスに問題がある場合と、前歯の傾きといった歯の並び方に問題がある場合があります。6歳臼歯の咬み合わせのずれがどの程度あるかということも、治療法を左右する要素です。習癖が原因で起こる場合もあります。
②左右のバランス
骨格や歯の咬み合わせが左右どちらかにずれています。骨格のずれがなくても、咬み合わせのズレを放置していると、骨格がズレてくる事が多いので、早めに治療が必要です。交叉咬合は、下の歯が上の歯の外側に出ている咬み合わせの事で、逆に鋏状咬合は、下の歯が上の歯の内側に入っている咬み合わせの事です。
③上下のバランス
咬み合わせが深いことを過蓋咬合、上下の歯の間にスペースがあいていることを開咬といいます。いずれの場合も、習癖が関与している場合が多く見られます。特に、開咬は舌癖や口呼吸など、機能の異常によって増悪しますので、咬み合わせを治すのと同時に、機能の改善が必要な場合が多いです。
④スペース
顎の大きさと歯の大きさのバランスがとれていない状態です。顎の大きさに比べて歯の並ぶスペースがなく、歯がガタガタしていることを叢生、逆にスペースが余っている事を空隙歯列といいます。前歯と6歳臼歯がはえると、永久歯が並ぶのにどの位スペースが足りていないかを予測をする事ができます。
歯並びチェックシート
この様に比較対象がわかりやすく記載されているのに加えセルフチェックシートも掲載されています。患者さん自身がパンフレットを見てチェックシートに記入して頂ければ良い診療につなげる事が出来るのではないでしょうか?
source:日本矯正歯科学会http://www.jos.gr.jp/
プラークコントロール+免疫力アップで患者さんのお口を守る!
矯正治療の患者さんの口腔内には1〜2年の間装置が入っています。
そのため様々な要因がからみ合い、口腔内の環境を悪くしています。歯科衛生士さんによる懸命のブラッシング指導にもかかわらず歯肉炎になってしまう患者さんもおられるのではないでしょうか?
歯の矯正に免疫細胞が効果的!
現在、歯を矯正するには一方向に力をかけますが、
その際、歯の周囲(歯根の周囲)では歯根膜(歯根を支える組織)や歯肉細胞等の支持組織の破壊がおこり同時に修復と再生を繰り返しています。
この修復と再生に欠かせない細胞外マトリックス(ヒアルロン酸・コラーゲン)の産生を促進しているのが免疫細胞だそうです。
この免疫細胞の機能を高めれば歯の周囲で繰り広げられる修復・再生に体がより対応しやすくなると言われています。
ストレスと免疫細胞の関係!
また、免疫細胞は矯正治療におけるストレスに対するケアにも効果が期待できます。
患者さんは口腔内に装置が入っています。
そのため、好きなものを自由に口に出来ない、口元が気になるなど非常に強いストレスを感じておられます。
免疫細胞(免疫力)は、このストレスによって力が軽減されてしまいます。
歯の修復と再生に免疫細胞が有効なのと同じくストレスの軽減のためにも免疫細胞が効果的なのです。
矯正治療を受ける患者さんには適切なブラッシング指導と免疫力アップを!
下記イラストのように免疫力を高めるとともにブラッシングも完璧!としていただいた患者さんは口腔内の環境改善、歯周病の予防が大いに期待できます。
ハウスウェルネスフーズ株式会社から販売されている乳酸菌HKL-137はこの免疫力を高める効果が高い素材だそうです。
歯肉の腫れを改善でき、歯の移動に対する効果も期待できる免疫細胞に期待が高まりますね。
詳しくは担当の歯科衛生士・医師にお尋ね下さい。
参考 株式会社オーラルケアhttp://www.oralcare.co.jp/Top/
乳酸菌HKL-137について詳しくは…http://hkl137.jp/
日本人って歯がキタナイ?
日本に住む外国人100名を対象にアンケートを行いました。
調査の結果、なんと76%の在日外国人が「日本人は歯ならびが悪い」と感じていることがわかりました。
日本人の歯並びの印象
日本人は歯並びが良いと回答した人はわずか4%にとどまり、多くの外国人が日本人の歯並びの悪さを意識している。
また、日本・アメリカ・中国の一般男女600名を対象に行ったアンケートでも、矯正治療に前向きなアメリカ・中国に対し日本人は矯正治療に見た目の抵抗感があると答えた人が多いとの結果が出ました。
歯並びは笑顔の印象を左右する
歯並びの重要性については、海外と同様の認識の高さが伺える。身体全体の健康に影響することに関しても、認識が高い。
歯並びの重要性は強い関心があるのですが、矯正装置を付ける事に心理的な抵抗感があったり、外見に対しての抵抗があると感じられました。
歯並びについて歯科医への相談経験
日本では歯科医への相談すらも一般的に行われていない実態が明らかに。矯正治療率・治療意向ともに低い。
目立たない方がいい!
と考えられている一方で裏側(舌側)矯正や透明のマウスピース矯正に対する認知度はアメリカ・中国の方が大きいとの事。日本でも裏側矯正やマウスピース矯正など日々進歩する矯正治療の正しい情報が一般的に浸透するように積極的に情報提供していきたいものです。
矯正治療中のイメージ
日本人は海外とは対照的に矯正治療にネガティブ。ポジティブな海外と正反対の傾向が見られる。
アライン・テクノロジ・ジャパン株式会社J の意識調査より
矯正治療する患者様の親知らず(第三大臼歯抜歯)について様々な問い合わせがありましたので御説明致します。
まず、親知らずが、画像の様に横向きに生えて、他の歯を前方へ押し出し、歯列が乱れる可能性がある場合には、抜歯をお勧めする事があります。治療方法によっても違がうのですが 、他の歯を抜いて矯正治療を行う際には、矯正治療後に親知らずを抜くか、奥歯(臼歯部)を後ろに移動させるのに、親知らずが邪魔になる場合には治療前に抜歯をします。また、親知らず以外の歯を残す非抜歯矯正の場合でも矯正治療前に親知らずを抜く事が多くあります。
説明の様に、矯正治療において、親知らずの抜歯はとても重要ではありますが、他の歯と違い、横向きに歯茎に埋まっている状態の親知らずを抜く事は、難しく、慎重に診断する必要があり、どこの医院でも出来るとは限りません。